【厚労省】STOP！熱中症 クールワークキャンペーン実施。5月から9月まで

　厚生労働省は、職場における熱中症予防対策を徹底するため、労働災害防止団体などと連携し、５月から９月まで、「STOP！熱中症　クールワークキャンペーン」を実施する。事業場への熱中症予防に関する周知・啓発を行う他、熱中症に関する資料やオンライン講習動画等を掲載しているポータルサイトも運営する。特に今年は、緊急時の対応体制の整備、暑熱非順化者の把握、WBGT値※の実測に重点を置くという。
　令和３年の速報値では、死亡を含む休業４日以上の死傷者数は547人、うち死亡者数は20人。業種別では、死傷者数は、全体の約４割が建設業と製造業で発生しており、死亡者数は、「建設業」、「商業」の順に多く、被災者の救急搬送が遅れた事例がある。
　また、入職直後や夏休み明けで暑熱順化が不十分とみられる事例（死亡災害20件中９件）や、WBGT値を実測せず、その結果としてWBGT値※に応じた措置が講じられていなかった事例（死亡災害20件中、日頃からWBGT値を実測していたことが確認された事例は５件のみ）なども含まれている。

※WBGT値とは
気温に加え、湿度、風速、輻射（放射）熱を考慮した暑熱環境によるストレスの評価を行う暑さの指数。

■昨年の熱中症による死傷災害発生状況：https://www.mhlw.go.jp/content/11303000/000900477.pdf