【厚労省】令和3年の労働災害による死亡者は867人
厚生労働省は5月30日、令和3年の労働災害発生状況を取りまとめ公表した。令和3年1月から12月までの労働災害による死亡者数(以下「死亡者数」という。)は867人(前年比65人・8.1%増、平成29年比(以下「29年比」という。)111人・11.3%減)と4年ぶりに増加。
休業4日以上の死傷者数(以下「死傷者数」という。)は14万9,918人(前年比18,762人・14.3%増、29年比29,458人・24.5%増)と平成10年以降で最多となった。
なお、新型コロナウイルス感染症へのり患による労働災害による死亡者数は89人(前年比71人・394.4%増)、死傷者数は19,332人(前年比13,291人・220.0%増)と前年に比べ大きく増加した。
「第13次労働災害防止計画」(以下「13次防」という。)(平成30年度~令和4年度)では、29年比で「死亡者数を15%以上」、「死傷者数を5%以上」減少させることを目標にしており、死亡者数については、平成30年から令和2年までの3年間には13次防の目標の達成が可能となるペースでの減少となっていたものが、令和3年は増加に転じ、13次防の目標を達成するためには、これまで以上の大幅な減少が必要な状況となっている。
また、死傷者数については、平成29年と比較すると13次防の重点業種である陸上貨物運送事業、小売業、社会福祉施設及び飲食店を中心に増加しており、13次防の目標の達成が困難な状況となっている。
■令和3年の労働災害発生状況:https://www.mhlw.go.jp/content/11302000/000943971.pdf
※第13次労働災害防止計画:労働災害を減少させるために国や事業者、労働者等が重点的に取り組む事項を定めた中期計画