【厚労省】墜落・転落災害防止対策強化。幅1m以上の箇所では本足場の使用を義務付ける

 厚生労働大臣は2月13日、労働政策審議会(会長:清家篤日本赤十字社社長、慶應義塾学事顧問)に対し、幅1m以上の箇所において本足場の使用を義務付けるなどを内容とする「労働安全衛生規則の一部を改正する省令案要綱」を諮問。同審議会安全衛生分科会(分科会長 城内博(独)労働者健康安全機構労働安全衛生総合研究所化学物質情報管理研究センター長)は同日、妥当であると答申した。
 主に狭あいな現場で使用される一側足場については、構造上、労働安全衛生規則で定めている手すりの設置等の措置が適用されていないことから、墜落・転落災害が発生している。
 今回の改正により、一側足場の使用を制限し、幅が1m以上の場所においては、原則、本足場の使用を義務付ける。つり足場を使用するときや障害物などが原因で本足場の使用が困難なときについては、一側足場の使用を認めている。
 その他、足場の点検をする際は、点検者を指名することを義務付ける。足場(つり足場を含む。以下同じ。)からの墜落・転落災害を起こした事業場においては、足場の点検が行われていない事例が散見されていることを踏まえ、事業者又は注文者による足場の点検が確実に行われるようにするため、点検者をあらかじめ指名する。
 さらに、足場の完成後等の足場の点検後に記録すべき事項に点検者の氏名を追加する。
 同省令案要綱の公布は令和5年3月を予定しており、施行期日は一側足場の使用については令和6年4月1日、点検者の指名については、令和5年10月1日としている。

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