【日経広告研】2022年度有力企業の広告宣伝費を発表。7.40%増、円安や物価高など影響も堅調な伸び
日経広告研究所(日経広告研)は9月29日、2022年度の「有力企業の広告宣伝費(以下、広告費)」を発表した。これによると、非上場の有力企業を含む3366社(親子上場の子会社を除く。広告費開示企業は851社)の広告費(連結決算ベース)は前年度比7.40%増の5兆1723億円(前年度4兆8826億円)。広告費の前年度比増減率は、21年の2桁の伸びに対して、今回は1桁にとどまり、堅調に推移している。
ポストコロナの動きを見据えた経済活動の活発化をはじめ、全国旅行支援や入国制限の緩和を背景にサービス消費やインバウンド消費が回復するなど、昨年に続き広告出稿は堅調に推移も、ロシアによるウクライナ侵攻などが影響したサプライチェーンの混乱と物価上昇そして円安局面は、その伸びを鈍化させた。
有力企業の売上高に占める広告費の割合は2.16%と、21年度の2.32%から低下傾向が続く。売上高は前年度比15.04%増と、大幅に増加した。広告費の動向を業種別に見ると、最も規模が大きい業種はサービス業。前年度に比べ、11.41%増え1兆3258億円となった。2位の小売業(6677億円、前年度比11.54%減)は減少に転じた。3位の電気機器(6540億円、14.36%増)、4位の自動車(5958億円、17.78%増)はいずれも増加だった。
詳細は、新聞「総合報道」2023年10月25日号に掲載予定。また同日に日経広研が発行した「有力企業の広告宣伝費2023年版」に収録されている。