【電通】「2023年 日本の広告費」を発表。総広告費は過去最高の7兆3167億円、屋外広告は前年比101.5%
㈱電通は2月27日、日本の総広告費と媒体別・業種別広告費を推定した「2023年 日本の広告費」を発表した。これによると昨年(1〜12月)の日本の総広告費は、7兆3167億円、前年比103.0%。1947年の推定開始以降、前年に続き過去最高となった。
進展する社会のデジタル化を背景に増加傾向が続くインターネット広告費や、人流の活発化に伴って増加した「イベント・展示・映像ほか」に加え、大型でインパクトのある企画が増えた「交通広告」「屋外広告」などのプロモーションメディア広告費(1兆6,676億円、前年比103.4%)が、市場全体の成長に寄与した。
「屋外広告」は2865億円、同101.5%。都市部を中心に出稿量は堅調に推移。ラグジュアリーブランドやエンターテインメントなどの業種に加え、飲料、アパレルなど様々な業種で広告需要が回復した。特にテレビ・デジタルで到達しにくい若年層向け商材での活用を中心に、広告需要が高まった。屋外ビジョンは渋谷、新宿、表参道など都心エリアでの需要が大きく伸長した。
「交通広告」は1473億円、同108.3%。鉄道は大型サイネージや大型ボードなどのジャック系媒体が前年に続き好調を維持。ネットワーク系媒体にも一定の回復がみられた。駅構内のデジタルサイネージは引き続き需要が高く、各エリアで前年を上回った。
「イベント・展示・映像ほか」は3845億円、同128.7%。イベント領域は、コロナ禍で開催中止や小規模開催していたイベントの再開、大規模化によりと大きく伸長。特にジャパンモビリティショー2023の開催が寄与した。展示領域は、複合型商業施設やインバウンド需要の回復に伴い、エンターテインメント施設での新装・改装、催事が堅調に推移。映像関連は、動画共有サービスの普及に伴い配信動画、商品サービス紹介など企業のマーケティングプロモーション活動におけるニーズが高く、制作需要は前年に続き高まった。
(図表は日本の総広告費の推移)
※詳細は新聞「総合報道」2024年3月5日号に掲載