【厚労省】上司等からのパワハラによる労災支給決定件数は99件

パワハラ

 厚生労働省は6月23日、令和2年度の「過労死等の労災補償状況」を取りまとめ公表した。同省は過重な仕事が原因で発症した脳・心臓疾患や、仕事による強いストレスが原因で発病した精神障害の状況について労災請求件数や、「業務上疾病」と認定し労災保険給付を決定した支給決定件数などを、平成14年以降年1回、取りまとめている。
 昨年度の過労死等に関する請求件数は2,835件(前年度比161件の減少)で支給決定件数は802件(前年度比77件の増加)。うち死亡(自殺未遂を含む)件数は148件(前年度比26件の減少)だった。このうち脳・心臓疾患について時間外労働時間別(1カ月または2~6カ月における6カ月における1カ月平均)でみると、「評価期間1カ月」では「100時間以上~120時間未満」が27件と最も多い。また、「評価期間2~6カ月における1カ月平均」は「80時間以上~100時間未満」が75件と最も多い。
 また、精神障害について、出来事別の支給決定件数でみると、「上司等から、身体的攻撃、精神的攻撃等のパワーハラスメントを受けた」が99件、「悲惨な事故や災害の体験、目撃をした」が83件、「同僚等から、暴行又は(ひどい)いじめ・嫌がらせを受けた」が71件の順に多かった。
■脳・心臓疾患の労災補償状況:https://www.mhlw.go.jp/content/11402000/000796021.pdf
■精神障害の労災補償状況:https://www.mhlw.go.jp/content/11402000/000796022.pdf

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