【日経広研】2021年度広告費前年度比10.4%増加の予測

 日経広告研究所(日経広研)は7月20日、2021年度(21年4月―22年3月)の広告費予測を見直した。
 日経広研は日本経済研究センターと共同で開発した予測モデルを使用して、毎年2月に作成した翌年度の広告費を7月に見直している。
 これによると、前年度に比べて10.4%増加すると発表。今年2月時点での予測値5.3%増から上方修正した。新型コロナウイルス感染の先行きは不透明だが、国内景気の好転に伴って企業活動が活発となり、前年度に大きく落ち込んだ広告需要の反動増が見込まれる。インターネット広告が一段と成長を高め、広告費全体をけん引する。
 媒体別では、インターネット広告は20年度の3.6%増から21.1%増に拡大。電子商取引やゲームなど、巣ごもり需要で成長している業態は、インターネット広告と親和性が高く、コロナ下でも積極的に広告を出稿している。
 交通広告は20年度に35.2%減と大幅に落ち込んだ。21年度は反動増が期待されるが、持ち直しの気配はなかなかみえない。コロナの影響で乗員人数が低迷し、広告の接触機会が減っている。
 折り込み・ダイレクトメールは20年4~6月期に51.6%減、7~9月期に26.6%減と大幅な落ち込みを記録した。21年度に入り、リバウンド傾向が鮮明で、12.6%増と高い伸びを見込む。折り込みは業績好調なスーパーなどの流通業が全体をけん引する。

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