【凸版印刷】デロイトトーマツと共同開発 混雑回避システム「nomachi」をダイナミックプライシングに活用
凸版印刷㈱は3月1日から6月6日にかけて、店舗の混雑状況をスマートフォンやサイネージから把握できるシステム「nomachi」を活用したダイナミックプライシングの実証実験を、千葉県浦安市内の2店舗で実施した。
「nomachi」は、飲食店や商業施設にAIカメラ・人感センサーなどを設置し、混雑状況をリアルタイムに把握、それを店頭のサイネージやスマートフォンに反映するシステム。コロナ禍以前より開発が進められ、20年2月にリリースした。その後も二次活用が検討され続け、同社が混雑回避の次に着目したのは、店舗が発行する割引クーポンだった。
「従来の割引クーポンは使用できる時間帯が限定されていないことが多く、そのため混雑した時間帯に利用者が増えてしまい、結果的に店舗の利益を減らしてしまう現象が発生している。そこで、混雑状況に応じて割引タイミングや割引率を変動させる〝ダイナミックプライシング〟の開発に着手した」。(担当者)
利用者アンケートを取った結果、この試みはおおむね好印象を抱かれていた。「ダイナミックプライシングを今後も使いたいか」との問いには88.6%が常に実施してほしいと回答した。