【DNP】ラインや矢印など様々な形状の光パターンを遠方まで投影できる「DNP高視認性パターンライト」を開発、工事現場などへ試験的に提供
大日本印刷㈱(DNP)は2019年、ラインや矢印など様々な形状の光パターンを遠方まで投影できる「DNP高視認性パターンライト」を開発し、工事現場などへ試験的に提供している。
同製品は、北海道技建㈱が今年4~8月に実施している札幌市の道路区画線整備で「施工用ラインガイド」や「進入車両の誘導用矢印」の用途として採用された。工事に必要な基準線・区画線等を路面上に示す「作図工程(墨出し作業)」に利用することで、従来方式と比較して墨出しの作業時間を約70%以上、作業コストを約75%以上短縮できることを確認。また、交通規制などの準備から消えかけたラインの消去、墨出し、新しいラインのペイント、規制の解除などまで、全体の工程にかかる時間の最大35%の短縮と最大24%のコスト削減につながることも確認できたという。
特に北海道などの豪雪地では専用車両で路面を削るように除雪する作業が年に複数回実施され、道路の区画線が摩耗・劣化するため、毎年4月頃から区画線のメンテナンス工事を実施してきた。これら工事は交通量が少ない夜間に行われることが多く、限られた時間で効率的かつ高精度に移動規制を伴う工事を行う必要があった。加えて夜間は施工区域への車両侵入のリスクも高まるため、事故の防止も課題とされ、こうした課題に対し小型で消費電力が低く、持ち運びや使用が容易で、様々な形の光や最長で約100m先までシャープな線状の光を投影できる同製品が、区画線メンテナンス工事に採用された理由だ。
(写真は規制車両から矢印パターンを投影することで後方車両へ注意喚起できる)