【ミマキエンジニアリング】次世代捺染システム「TRAPIS(トラピス)」を発表。従来から廃水約90%を削減
㈱ミマキエンジニアリング(以下Mimaki)は、環境と人にやさしい次世代捺染システム「TRAPIS(トラピス)」を発表。従来の捺染方式から廃水を約90%削減、誰にでも簡単にでき、どこにでも導入可能な「むずかしくない捺染」を提案する。
「TRAPIS」は、「Transfer(転写)」「Pigment(顔料)」「System(装置)」を名称の由来とする同社独自の顔料転写方式の捺染プリントシステム。システムは、Mimakiのインクジェットプリンタ、専用インク、専用転写紙、及び同社推奨の欧州メーカー製専用転写機で構成される。
これまでの捺染方式では、染色の前後処理による化学物質混合廃水を大量に発生させ環境問題となっていた。また、染色加工の工程が複雑であるため専門技術と知識を必要とし、さらに大規模な排水処理設備を用意するなど導入場所の制限もある。
この度、同社が製品化した「TRAPIS」は、専用の転写紙に逆像でプリントしたデザインを熱転写装置で生地に転写するだけで捺染が完了。そのため廃水はほぼゼロで、転写紙の製造工程における廃水を含めても、従来の捺染プリント方式と比較し廃水を約90%削減できる。従来の捺染システムのような大規模なスペースや排水処理設備も不要なため、店舗やデザインオフィスなどでも少ないスペースで布製品の捺染ビジネスが展開可能。捺染がプリントと転写で完了するので、染色の専門技術と知識も必要ない。
従来の捺染では、繊維の種類ごとに異なる染料(インク種)と捺染設備が必要だったが、「TRAPIS」は1種類のインクで幅広い種類の生地にプリントするため、世界的なサステナブルへの潮流にマッチ。さまざまな場所でさまざまな生地に、必要な時に必要な分だけ生産できる染色事業を展開できる。